「俺がソファーで寝るから、ルルはベッドで寝たらえぇよ。」 静かに言って、彼はソファーに横になった。 雪が彼に寄り添うように丸くなっている。 雪まで私の味方になってくれない。 考えてみたら、私は好きな人に自分のイヤな所をあまり見せない。 嫉妬心もそうだ。 嫌われるようなことは避けて来た。 居心地の悪... 続きをみる
小説のブログ記事
小説(ムラゴンブログ全体)-
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キスをしながらスーツのズボンを脱いで貰う。汚してしまうと申し訳ない。 昨日タクシーを呼んでくれた高身長のボーイが冷えたシャンパンをサイドテーブルに置いて行く。 志賀さんはそれを口移しで私の舌の上に流し込んでくる。 もう少し酔いたい・・・そう思っていたら朱莉さんが桃のお酒を持ってきてくれた。 「二人... 続きをみる
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私はすぐに周りの事が気にならなくなった。 お酒の力は偉大である。 あと若さは偉大。欲望が理性に勝つ。 「ちょっと~。帰ってやりなはれ。」 振り向くと朱莉さんが立っていた。 「さすがに従弟のセックスは見たないわ~。」 と苦笑いだ。 私は顔が熱くなった。 「せっかく私が気に入る女子連れて来たんや。綺麗... 続きをみる
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朱莉さんも同行してくれた。 私が 「本当にすみません。」 と謝ると 「あの桃のリキュール80度なんだよね。だから、酔って当然やねん。」 と笑った。 志賀さんがムッとしたのが分かった。 「それは先に言わんとあかんやろ。」 と怒っていた。 2階の喫茶は不思議な空間だった。 蚊帳のような感じのシースルー... 続きをみる
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志賀さんはお母様が通っているという美容室に私を連れていった。 髪を夜会巻きにしてお化粧してもらう。 その間に志賀さんはホテルを予約し、誰かに電話を掛けていた。 本当に行き当たりバッタリの旅だ。 何処に行くつもりなのだろうか。 不安になる。 私が着ていたタンクワンピースには、髪型もお化粧もゴージャス... 続きをみる
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月曜日の朝、志賀さんと部屋を出た。 彼は私に合鍵を渡してくれた。 付き合い始めた頃に渡してくれようとしたけれど、私は受け取らなかった。 付き合ってはいても、勝手に部屋入れる状態には抵抗があった。 その時も 「変わってるな。」 と言われたことを思い出した。 私は歩いて職場に向かった。 15分ほどで着... 続きをみる
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9月になっても母は私を無視し続けた。 話し合いなんて程遠い。 お見合いに関しては、仕方なく一度だけ会って断る私に対して彼女は半狂乱で責め立てて来た。 最終的に勝手に良い返事をして、私はデートする羽目になっていた。 悪い人達では無かったのかも知れない。 でも、噛み合わない会話や食事のマナーの悪さ、自... 続きをみる
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私は志賀さんにお見合いのことを話した。 彼は黙って聞いていた。 母親が吐いた暴言に近い言葉は伏せた。 話終えると 「挨拶に行くわ。ご両親のご予定を聞いておいて。」 と言ってくれた。 「その前にうちの親父に会ってくれへん?」 とも言われた。 私は頷いた。 8月最初の水曜日に私は志賀さんのご両親と食事... 続きをみる
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私とタクオは3日に1度くらいの頻度で話していた。 他愛もない話だったり、テレフォンセックスしたり・・・だった。 私の性欲は強いのか?問題に関しては特定の人にだけ強いという結論を出した。 私と志賀さんの関係には 「うまくいってるならそれが一番だよ。」 と言っていた。 志賀さんと私は喧嘩することもなく... 続きをみる
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志賀さんの部屋で雪と遊んで過ごした。 汚してしまったシーツを洗って干す。 気持ちのいい風がベランダから入って来る。 雪を抱っこして外を見ていた。 「なぁ。結婚せぇへんか?」 志賀さんが言って来た。 「一年経ったら考えようって言ったじゃん。」 私が言うと S「せやけど・・・俺は今日にでも結婚したい。... 続きをみる
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雪をケージに入れる。 十分に遊んであげていたせいか、ベッドで丸くなって寝ようとしていた。 私をベッドの前に立たせると志賀さんがバスタオルを外す。 キスをしながら、彼の膝の上に座った。 「綺麗や。」 と言われて顔が熱くなる。 抱き合って長いキスをする。 濡れ始めたのが分かる。 私の身体に舌を這わせて... 続きをみる
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シャワーで身体を濡らすと 「身体洗ってやるよ。」 と言って来た。 自分で洗うと言うと、次は 「洗わせて下さい。」 と言う。 笑ってしまう。 私の身体の隅々までを泡のついた掌が撫でていく。 段々指先での刺激に変えて行こうとする志賀さんに 「ちゃんと洗って。」 と笑いながら言った。 ボディソープで泡だ... 続きをみる
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私達は付き合い始めた。 付き合い始めたけれど、それまでと変わらなかい付き合い方だった。 変わったことと言えば、志賀さんの部屋で過ごすことが増えたくらいだ。 志賀さんはまたオッドアイの白い猫を飼い始めた。 ミー子が通っていた動物病院の先生から保護した捨て猫の中にオッドアイの子猫がいると連絡を受けて引... 続きをみる
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志賀さんの車に乗ると 「どうする?」 と聞いてきた。 「ドライブしたい。」 と言うと頷いてくれた。 S「出来てなくて嬉しかった?」 R「嬉しかった・・・って言うより、ホッとした。」 S「俺はガッカリした・・・」 R「・・・」 S「やっぱり、俺のものにはならへんねんや・・・卑怯な手を使ってまで欲しか... 続きをみる
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次の日、志賀さんは仕事に復帰していた。 いつものように窓口に来て、通帳にメモを挟んでカルトンに乗せる。 「食事に行こう」 と書いてあった。 私は頷いた。 きちんと話さなければいけない。 いつもの駐車場で待ち合わせた。 志賀さんはいつも通りだった。 私もいつも通りを装った。 海岸沿いにあるイタリアン... 続きをみる
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タクオの電話は今日も三回鳴った。 私はタクオのことを想った。 そろそろ引っ越しする頃だ。 いつもより一時間早く家を出た。 志賀さんの部屋に寄る。 熱は38度まで下がっていて、少し元気になっていた。 2食分のお粥を炊きながら、洗濯して干す。朝食を整えると私は仕事に向かった。 昨日の嘘の為にマスクをし... 続きをみる
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志賀さんが目を覚ましたのは21時過ぎだった。 門限を過ぎてしまったが、言い訳は考えていた。 熱を計ると38.5度まで下がっていた。 スエットと下着を脱がして着替えさせた。 身体はまだまだ熱かった。 「合鍵があったら貸して」 とお願いした。 明日出勤前に寄ることを伝えると嬉しそうだった。 頬にキスを... 続きをみる
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運転しながら、タクオと話したことを考えていた。 タクオは志賀さんに嫉妬していた。 人に対して警戒心が強い私が、彼とは食事に行くことや助けて貰うことがあることに対して、私の気持ちが彼に向き始めるのではないか?と感じていたらしかった。 タクオがそんなふうに思っていたことに驚いた・・・ 嫉妬しながらも、... 続きをみる
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昨日のアレのせいで、全身筋肉痛だった。 筋肉痛だったけれど、私達はまたセックスした。 黒とシャンパンベージュの色合わせの下着をつけていると 「その下着、めちゃくちゃいいね。」 と言ってキスしてきた。 タクオは下着フェチなのかもしれない。 下着を着けたまま、姿見鏡の前で後ろから突かれる。 ブラがずれ... 続きをみる
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タクオは涼しい顔だった。 私だけが動けない状況に腹立たしさが生まれていた。 「めっちゃひどい・・・」 私が呟くとタクオが笑う。 「可愛いなぁ。」 顔を覗き込んで髪を撫でてくれても、嬉しさは半分だ。 蝶の大人のおもちゃは海外旅行に行った友達のお土産だと言っていた。 私に使わなくていいんじゃないか?と... 続きをみる
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帰りの車の運転中、私の恥骨はずっと震えていた。 モゾモゾと内腿を動かしてしまう。 運転に集中しようとするのに、信号待ちになると振動が途端に強くなる。 気が変になりそうだった。 ホテルの駐車場に車を停めると、恥骨の蝶が強く震え始めた。 呼吸が乱れてしまう。 「鍵はルルが貰って。」 イジワルだった。 ... 続きをみる
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まだしたかった。 でも、夕食は海鮮が美味しいお店を予約していた。 一時間ほどで出掛けなければならない。 ベッドに寝転がってタクオの顔に指先を滑らせる。 タクオの中性的でスッキリした顔立ちが私は好きだ。 目が奥二重で大きいのに涼しげなところが特に好きだった。 唇を使って顎のラインに噛みつくとタクオが... 続きをみる
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部屋が広いオーシャンビューのホテルを予約し、お風呂から海が見える4階の部屋をお願いした。 部屋に入るとタクオはベランダまで一直線だった。 瀬戸内海の静かな海が広がり、船が行き交う。 潮風はまだまだ冷たかったけれど、手を繋いで海を眺めた。 さすがに寒さに耐えきれなくなった私がタクオの手を引っ張って部... 続きをみる
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週末、私は有給を使って休みを取った。 支店なら新人の私が有給を使うことは勇気がいる行為だが、本店では消化するように言われていた。 タクオと約束した次の日、志賀さんに 「週末、日帰りでどこか行かないか?」 と誘われた。 「短大の友達が来るから。」 と私はその誘いを断った。 母親にはマリさんに資格試験... 続きをみる
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待ち合わせで使っている駐車場に送って貰う。 車の中で 「ルルはいつもあぁいうセックスしてんの?」 と聞かれた。 R「あぁいうセックスって何?」 S「いや、悪い意味じゃなくて・・・エロいと言うか・・・貪欲と言うか・・・」 R「私、あんまり濡れないから。普通は胸揉まれてクリトリスでイカされたら、かなり... 続きをみる