Bluebird~恋と愛のちがいについて~

自分の恋愛やセックスを振り返って整理していこうと思います♡

二十一歳 志賀さん(11)

タクオの電話は今日も三回鳴った。

私はタクオのことを想った。

そろそろ引っ越しする頃だ。





いつもより一時間早く家を出た。

志賀さんの部屋に寄る。

熱は38度まで下がっていて、少し元気になっていた。


2食分のお粥を炊きながら、洗濯して干す。朝食を整えると私は仕事に向かった。


昨日の嘘の為にマスクをして窓口に座った。

顔見知りの人達が心配してくれるのが、心苦しかった。


仕事が終わるとスーパーで買い物をする。

鍋が食べたいと言う志賀さんのリクエストに応えて鶏団子の鍋の材料を買った。



部屋に行くと志賀さんは髭を剃っていた。



我慢できなくてお風呂に入ったと言う彼に




「熱が下がってないのに馬鹿じゃない?」





と言ってしまって後悔する。

きっと私に気を遣ったのだろう。



彼は「そうかもしれない。」と笑っていた。


急いで洗濯物を取り込むと、ご飯を炊いて鍋の準備をした。

卓上コンロが無かったので、鍋敷きを敷いて出す。




彼は喜んで食べてくれた。




食べながら



 

「何か俺達付き合ってるみたいやな。」




と言って来た。



私は返事をしなかった。

しない代わりに合鍵をテーブルの上に置いた。





「マジでルルって変わってる。」





と彼は笑っていた。



洗い物を済ませると志賀さんがバニラアイスが食べたいと言い出す。

買ってあったハーゲンダッツのバニラを出してあげると嬉しそうに食べ始める。





R「少し溶けた方が美味しくない?」





S「食べてる間に溶けるやん。」





R「そうだけど。」






隣に座った私の口にアイスを運んでくる。

私が食べると





「間接キッスやな。」




と笑う。





「これでインフルエンザがうつったら、マジ殺す。」




と言うと大ウケしていた。



彼の明るさは私の気持ちを明るくしてくれる。

キツイことを言っても受け流してくれる寛容さがあった。


志賀さんの腕が伸びてきて、私の顔を引き寄せると唇を吸う。

荒れた唇は違う人みたいだった。




唇を離して




「これでうつったら、マジ殺すよ?」




と言うと、彼は私を抱き締めた。




首筋にキスをしながら、舌を這わされるとしたくなってしまう。




彼にはまだ熱があった。




「治ってからにしよ。」




そう言って身体を離した。

立ち上がろうとして、腕を引っ張られるとバランスを崩す。

ソファーに座るような形になると、覆い被さるようにキスしてきた。





「ごめん。どうしてもしたい。」





と言う。




「うつったら、殺すって言っても?」





私がちゃかしても彼は笑わなかった。



私達はそのままソファーでセックスした。

志賀さんの身体が熱くて、触られるとすごく気持ちよかった。


乳首を口に含まれると濡れるのが分かる。

ショーツを脱がされる頃には私のヴァギナはトロトロになっていた。


いつもは届かない彼のぺニスが奥まで当たって、私は身体を震わせてイッてしまった。

熱のせいなのか、志賀さんは中々イカなかった。

3回目の波に浚われる感覚で内腿は完全に痙攣して、記憶も曖昧だった。




そんな中で




「中に出すよ。」




と囁かれる。

抵抗する時間など無かった。

彼は私の中に出した。





シャワーで膣の中を流す。

そんなことをしても無駄かも知れなかったけれど、妊娠だけは避けたかった。

先月の生理から数えると排卵日かも知れない。

就職してから基礎体温を計ってなかったことを後悔した。




志賀さんは




「結婚しよう。」




と言ってくれたけれど、これはルール違反だ。

順番が逆だ。


何より



「結婚しよう。」



はプロポーズのつもりだろうか?

こんなことをしておいて。



志賀さんは私の気持ちを確かめていない。




でも怒れなかった。

気を持たせるようなことをしたのは自分だ。

帰り際、志賀さんは私を抱き締めたけれど、私は抱き締め返すことが出来なかった。


自分の気持ちが分からなかった。


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