Bluebird~恋と愛のちがいについて~

自分の恋愛やセックスを振り返って整理していこうと思います♡

短大入学 一目惚れ⑧

ジャスミンが校門で待っていてくれた。



「何だって?ルル、何かしたの?大丈夫?」



彼女はすごく心配してくれた。


私は


「シロさんに色仕掛けするなって言われたわ。」


と正直に言ってみた。


「えぇーー―っ‼」


とジャスミン。


「ルル、シロさんのこと好きなのっ?」


ってか、気づいてなかったんかいっ‼


「うん。多分。あっ、昨日は送ってもらっただけだからね。年上の彼女がいるみたいよ。」






小さな嘘をついた。

寄り道したことは、言いたくなかった。

シロさんも誰にも言わないような気がした。

秘密にしておきたかった。







「いつから好きなの?まだ知り合って3日じゃん。やっぱさ、一目惚れ?」


とジャスミンは早口で話している。


「うん。多分。何か懐かしい感じがしたから。知ってるような感じ?まっ、知らないんだけどさ。でも、彼女がいるなら仕方ないわ。」


自分に言い聞かすように、ジャスミンに話していた。



急にジャスミンが笑った。



彼女は本当によく笑う。

早口で喋る癖も、サラサラのストレートのロングヘアも、黒ブチのメガネも私はとても好きだと思った。


「ルル、好きでいるのは自由だよ✨」


あっ、八重歯も可愛い。

私はそう思いながら、ジャスミンを見つめて頷いた。


短大入学 一目惚れ⑦

次の日。


先輩女子5人に呼び出された私。



もうねぇ。

雰囲気だけで分かる。





怒ってる・・・




何かしたか?私。





開口一番、直球来たーーーーっ✨



「シロ、彼女いるから。色仕掛けやめて。」



えっ?マジ?

私、そこは全然考えてなかった・・・←マジでバカ。



「和巳と付き合えばいいじゃん。」


と先輩。


んーっ。それはヤダ。



彼女は先輩達の中にいるのか?

そんなことを考えていたら、写真を見せられた。


「この前に卒業した私達の先輩。すっごく綺麗で優しい人だから。ルルに勝ち目ないからね。」



あっ、そうなんだ。

確かに綺麗な人だった。



でも、それはあなた達が決めることじゃないんじゃない?と思ってた。




私はずっと黙っていた。




大体、色仕掛けなんてしていない。

ただ、見つめただけだ。

昨日だって送って貰っただけで、何にもない。


彼女いるんだ・・・と地味にショックを受けていた。



短大入学 一目惚れ⑥

シロさんが私を見つめ返す時間が長くなっていた。


彼もお酒が強いのだろう。



大して変わった様子がない。



ドンチャン騒ぎの最中、私は目を逸らさずにシロさんを見つめ続けた。



「私が好きなのは和巳君じゃない。あなたに興味があります。」



それだけを思っていた。



そろそろ解散しようって話になり、立ち上がろうとしたら和巳君に腕を掴まれた。


「俺の部屋で飲み直そう。」


と言う。


嫌だった。


「今日は帰る。」


と答えると、いきなり抱きつかれた・・・


思いっきり突き飛ばした私。


何なら蹴飛ばしてやりたかったが、我慢した。


和巳君はまた私の腕を掴み、引き摺るように連れて行こうとした。


私は咄嗟に柱に抱きつき



「絶対に嫌っ‼」


と叫んでいた。


ジャスミンはゲラゲラ笑っていた。



私を柱から引き剥がそうとする和巳君に声を掛けたのはシロさんだった。


「嫌がってるじゃん。止めてあげなよ。」


と、静かに言ったシロさんに和巳君は渋々従った。


「俺がルルちゃんとジャスミン送ってくから。」


とシロさんは言ってくれた。


ジャスミンを送り、私はシロさんと二人きりになった。


真っ直ぐ帰りたくない、と思っていた。


シロさんが高速道路の明かりが見える場所に寄ってから帰ろうか?と言ってくれたので、その誘いに乗った。


ひんやりした空気と幻想的な明かりと静けさに、今日一日の出来事。



それまでの生活とは全く違う一日。



涙が出た。



シロさんは


「ホームシック?」


と言っただけで隣にいてくれた。


私は


「この人のことが好きだ。」


と確信した。