二十歳 ジャスミンとタクオ(60)
夜行バスはすごく狭かった。
でも、その狭さが私達にはありがたかった。手を繋いで寄り添うように小さくなってウトウトと眠った。
5時半過ぎに岡山についた。
ここでタクオは新幹線で東京に向かって帰り、私は実家に向かう電車に乗る約束だった。
実家のある町まで送ると言ってくれたけれど、離れられなくなりそうで怖かった。
それに、タクオが一人で帰ることを想うと切ない。
そんな時間に開いている店はない。
私はタクオとラブホテルに入った。
ラブホテルなんて初めてだった。
タクオが慣れた感じ部屋を選ぶ。
開いている部屋は3つしかなかった。
部屋に入ると大人のおもちゃの自販機があった。
キスをしながら、洋服を脱いでシャワーを浴びる。
抱き合いながら、キスを繰り返した。
濡れた身体のままベッドに倒れ込む。
お互いの身体をまさぐり、ぺニスを受け入れる。
鏡張りの天井には、脚を広げて乳房を揺らしながらタクオに抱かれる自分の姿が映っていた。
恥ずかしさで目を反らす。
クチュクチュと私の愛液が音を立ててぺニスを濡らす音が聞こえてくる。
腰の動きに合わせて喘ぎ声が漏れ、タクオの首に腕を回して抱きついた。
深く膝を曲げるとタクオのぺニスが奥に当たる。
私を抱き抱えて対面で座る。
タクオの陰毛は私の愛液でグショグショだった。私はそこにクリトリスを押し付けて腰を動かす。乳首を吸われる音とぺニスを出し入れする音を喘ぎ声がかき消すように響く。
タクオが私のお尻を引き寄せるように動き出すと、私の身体に力が入る。
ビクビクと身体が震える。タクオの胸に額をつけた。
ゆっくりと寝かされて、キスを繰り返す。
脇腹を撫でられて身を捩ると何度も繰り返されて声が漏れる。
肌がピンク色に染まり、肩で息をする裸の自分が鏡に映る。
自分のいやらしい姿だ。
「もっとして欲しい」
そう思っている自分の顔を目の当たりにした。
唇を吸い合いながら、タクオの腰の動きに集中する。
タクオは私から目を逸らさない。
優しく私の髪を、頬を、首から乳房を撫でることを繰り返す。
「イッちゃう。」
吐息と一緒に囁くような声で言うと、強く抱き締められた。
私の一番奥にタクオのぺニスが届く。
収縮した子宮が締め付けて行くのが分かった。
タクオは泣いていた。
私は彼の頭を引き寄せて髪を撫でた。
私達は岡山駅で別れた。
新幹線の乗り場と通常電車の乗り場は別だ。
タクオにチケットを渡す。
旅費は私に払わせて欲しいとお願いしていた。
抱き締められ、タクオの匂いを嗅ぐ。
「気をつけて帰って。絶対に振り返らないで。」
そう言って身体を離した。
手を振って別れた。
私はタクオが見えなくなるまで見送った。