二十歳 ジャスミンとタクオ(48)
部屋に帰って、私達は抱き合った。
タクオの身体に触れていたかった。
私はタクオの眼鏡を外しながら、唇を咬んだ。
血の味が広がる。
タクオは怒らなかった。
私の身体を強く吸ってキスマークをつけていく。
赤い花のような小さなキスマークが私の身体のあちこちに咲いていく。
畳のひんやりとした感触が火照った肌に気持ち良かった。
タクオの背中に立てた爪痕が彼女を傷つければいいと思っていた。
私の中をいっぱいにして、私の愛液が染み込んだぺニス。
タクオの形に整った私の子宮やヴァギナ。
私とのセックスが一番良かった。
そう思って欲しかった。
イッてもイッても。
ポッカリと穴が空いた私の気持ちは埋まらない。
ずっと繋がっていたくて。
私はタクオを求め続けた。
泣きながら、何度も欲しがった。
真っ白な頭の中で
「離れたくない。」
それだけを思っていた。
悲しくて絶望的で死ぬほど幸せな卒業旅行だった。
あと9日で私は実家に帰る。
タクオに会えない日々が始まる。