Bluebird~恋と愛のちがいについて~

自分の恋愛やセックスを振り返って整理していこうと思います♡

二十歳 ジャスミンとタクオ(22)

目が覚めると7時前だった。

土曜日。

タクオは夕方まで家庭教師のバイトが入っている。その後に会う約束をしていた。


憂鬱な気分だった。

頷いたものの、シロさんと何を話せばいいんだろう。

そう思っていた。


洗濯をしながら、掃除機を掛けて部屋の整理をする。

もうすぐクリスマスだなぁとぼんやり考えていた。


9時前にシロさんから電話があった。


「今から行くから。」


と言われて、駅前の喫茶店で会いたいと言うと


「そんなとこじゃ話が出来ない。」


と言われた。


私は何故かシロさんに強く出ることが出来なくて、結局部屋で会うことになった。



10時半にシロさんはやって来た。

やって来るなり


「あんなバイトは辞めなさい。」


と言われた。


「水商売はルルには似合わないよ。」


とも。


今さら・・・と私は思っていた。

一年以上続けてるのだ。

それに、あぁいう仕事に私は向いている方だと思う。

お姉さんが助けてくれることもあったが、客あしらいが上手いとお母さんは誉めてくれていた。


面倒臭くなって


「うん。分かった。」


と答える。


タクオも辞めて欲しがっていた。

その理由は


「俺が嫌だから。」


そっちの方が私の気持ちを素直に動かす言葉だと思った。


他愛もない話をする。

元々、シロさんは帰りに男子会に参加するつもりだったらしい。


あれ以来、初めてこっちに来たと言う。

彼女と夏に別れて、今は1人だとも言っていた。

あと、タイミングを逃してしまって連絡出来なかったことも謝っていた。


沈黙が流れる。


急に腕を掴まれて引き寄せられた。

「綺麗になった。」

抱き締めながら、シロさんが言う。


私は離れようとして彼を押すけれど、上手く逃げることが出来なかった。


「彼氏出来た?」

と聞かれ、頷く。


「俺の連絡、待てなかったんだ?」

とシロさん。

腕の力が増して、私の背中を圧迫する。


「痛い。」


そう言っても、緩めてはくれなかった。

無理矢理キスされる。

私が顔を剃らすと、髪の毛を掴まれてキスされた。

舌で唇をねじ開けられ、舌を吸い出される。痛くて声が漏れる。


怖かった。


「やめて。」


そう言うと同時に電話が鳴った。


ビクッと身体が動く。

私は這うようにして、受話器に手を伸ばした。

電話に出るとタクオだった。

泣きそうになる。

「お昼一緒に食べないか?」

と言うタクオに

「うん。」

と返事をした。


駅前で待ち合わせをする。

電話を切って欲しくなかった。





彼氏だと気づいたのだろう。

シロさんは何も言わず、ソッと出ていった。




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