二十歳 ジャスミンとタクオ③
ジャスミンとタクオがバイセクシャル。
つまり、どっちでも大丈夫ってことか。
男と女、どっちでも大丈夫なんや・・・
ぼんやりと考える。自分の身近にマイノリティがいたことに心底驚いた。
酔いが一気に冷めるくらいの破壊力があった。
「私もタクオがバイだって気づいてたよ。」
とジャスミン。
「全然分からなかった・・・」
と私。
「ルルは言われなきゃ考えないタイプだよね。気づかないって言うか、想像さえしない。頭の中にそんな考えが全くない。全うな人間なのよ。」
タクオが言う。
「でも引き出し多いし、器用で学習能力は高い。気づいた途端に開花して化ける可能性あるから。特にセックスに関しては、奔放だと思うよ。積極的。」
とジャスミン。
「センスあると思うよ。元々、男女として人を見てないでしょ?人間単位で見てないかい?」
タクオはいつも言っている。
人生においてセンスは大切。
センスがあるのに気づいてない人は勿体ないって。
私は勿体ないタイプか?
いやいやいやいや。
この件に関しては勿体なくて良くないか?
ジャスミンが私に一目惚れ?
マジ?
私、ジャスミンにはシロさんとのこと普通に話してる。
勿論、話してないこともある。
あるけど、セックスに関してはかなり話してるわ・・・
一緒にお風呂に入ったこともあるぜ。
でも、全然そんな素振り見せなかったよね?
私が気づかなくても仕方なくない?
ハァーッ( ´Д`)( ´Д`)( ´Д`)
知らないって最強。
ジャスミンはどんな気持ちで一緒にいてくれていたんだろうか。
クラクラした。
「マサさんよりもずっとルルの方が好きよ。」
ジャスミンがいつもの笑顔で笑った。