Bluebird~恋と愛のちがいについて~

自分の恋愛やセックスを振り返って整理していこうと思います♡

二十歳 ジャスミンとタクオ①

短大に入学してから、いつもジャスミンと一緒にいた。


入学してしばらく経った頃、ジャスミンにも好きな人が出来た。
シロさんと同じ学年のマサさん。
チェッカーズのフミヤに似た雰囲気の人だった。
でも、マサさんには彼女がいた。


ジャスミンは


「片想いでもいい。」


そう言っていた。


同じサークルだったから、顔を合わす機会も多かった。
彼女も同じサークル。
まぁまぁキツイ感じである。
彼女の名前は千奈美さんと言う。


マサさんはテニスが好きで、学校のテニスコートで誰かを相手にプレーしているのを見掛けていた。
ジャスミンも国体出場経験があるくらいテニスが上手い。


5月のサークル飲み会で意気投合し、それからは早朝テニスで顔を合わせていた。


ジャスミンはワンナイトラブ肯定派だったので、遊びに行ってそのままお持ち帰りされることも珍しくはなかった。


そうやってバランスを取っていたのだろう。


結局、マサさんへの恋は片想いのままで終わってしまった。


2年になると、新入生でタクオが入ってきた。
タクオは一浪していたので、私達と同い年だった。彼もテニスが上手かった。


マサさんが卒業してテニスから遠ざかっていたけれど、次はタクオと早朝テニスを始めた。


タクオは背が小さい。
160cmくらいで、黒縁のメガネを掛けていた。私服はデザイナーズブランドで固めていて、他の一年生とは明らかに雰囲気が違っていた。
中性的な雰囲気の為か、女子の友達が多く目立つ。
私とジャスミンはタクオを交えて遊ぶことが増えていた。
6月に入る頃には、週末は三人で過ごすことが殆どだった。


7月に入るとタクオの誕生日があった。
当日は彼女が来ると言うので、前日にお祝いしようと計画を立てていた。
タクオが欲しがっていたリュックを二人で購入し、駅前のケーキ屋さんでバースデイケーキを注文。
ジャスミンの部屋を飾り付けた。


ジャスミンがポテトグラタンを作り、リクエストされて私はお好み焼きを作った。
二人でサラダも作る。
シャンパンを二本購入し、グラスも用意した。
さきいかやポテトチップス、チョコレートのツマミも用意し、クラッカーを持ってタクオが来るのを待った。


この少し前から、私はジャスミンはタクオのことが好きなんじゃないか?と思い始めていた。
何となく。
私とタクオの間にはない空気が二人の間には流れているような気がしていた。
二人にしてあげた方がいいのかも・・・
そんな風に思うことがあった。


いや、ひねくれた感情で言ってるのではなくて。
ジャスミンに彼氏が出来るなら、私としては応援したかったのだ。


彼女は入学してから、いつも私を助けてくれたかけがえのない友達だ。
いつだって味方になってくれた。
こんな風に深い付き合いの友達が出来たことを考えると感謝しかない。


だから、もしもタクオのことが好きならば、うまくいって欲しかった。


彼女がいることはネックだったけれど、タクオがジャスミンを好きなら彼女と別れたら済むことだ。


そんなふうに思っていた。




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