二十歳 シロ⑭
二人でシャワーを浴びた。
互いの身体を洗い合った。
楽しかった。
何度もキスをした。
私の中心はプックリと腫れたようになり、少しだけヒリヒリと痛んだ。
入り口が裂けているのだろう。
初めの頃はよく裂けていた。
9ヶ月ぶりのセックス。
立て続けに刺激し過ぎたらしい。
最後にキスをして、シロさんは濡れた髪のまま帰っていった。
「また連絡する。」
そう言っていたけれど、私は期待していなかった。
何となく自分の中で区切りがついた気がしていた。
この関係を続けたら、私はシロさんの浮気相手になってしまう。
切り捨てられるのは私だ。
現に一度フラれている。
シロさんにとってあの人は浮気相手ではなく、本命だったのだ。
だから、私はフラれた。
どんなに好きでも、自分一人ではどうしようもないことがある。
私を選んで貰える自信がないから、私はシロさんに好きだと言えなかった。
シロさんは
「彼女と別れてない。」
そう言ったけれど・・・
うまくいってないの?そう聞く勇気もなかった。
それに別れたからと言って私の元に帰って来てくれる保証なんてない。
他の誰かを好きになる可能性の方が大きい気がした。
万が一、また付き合えたとしても。
私は彼を信用することが出来るのだろうか。
離れた場所にいる今、私は彼の浮気や本気の恋愛が発生することにばかり気を取られて束縛してしまうだろう。
嫌な女になって、嫌われて終わるのだけは避けたかった。
そんなことを考えながら、待ち合わせ場所の駅に向かった。
夢の国でミッキー&ミニーとみんなで写真を撮った。
沢山笑った。
誕生日の歌を歌って貰い、みんなからプレゼントも貰った。
私が生きて来た中で一番キラキラとした二十歳の誕生日だった。