Bluebird~恋と愛のちがいについて~

自分の恋愛やセックスを振り返って整理していこうと思います♡

19歳 シロ④

シロさんの部屋のドアが閉まる音がした。


チビさんが窓を覗いて


「帰ったよ。シロと話しておいでよ。」


と言う。



話したくなかった。



「別れよう」



と言われるのが怖かった。
別れたくなかった。
別れることなんて考えられなかった。



好きなのに。
どうしようもなく、好きだった。



けれど、私は選ばれない予感がしていた。







チビさんの部屋のドアがノックされる。


「ルル、いるんだろ?」


シロさんだった。



結局、私はシロさんと彼の部屋で話し合うことになった。


嫌だったが、仕方ない。


先延ばしにしても良い結果にはならない気がした。


シロさんはそうなった経緯を順を追って話してくれた。
けれど、そんなことは私にはどうでも良かった。
彼の言葉や声が私の中に何も残らない。




ただ、シロさんが私以外の女としたことが堪らなく嫌だった。



その時、気づいてしまった。
ベッドの下にパンストが落ちていた。
あの人のものだろう。


ぼんやりとそれを見つめながら、私はピンクの歯ブラシを思い出していた。


「バチが当たったのかな。」


そう思うと何となく納得がいく。
誰かを傷つけたら、同じように自分も傷つく時が来る。



「ルル、ごめん。別れよう。」



ほらね。
そんな言葉だけはちゃんと私の中に届くんだ。


私は


「分かった。今までありがとう。」


そう言うと部屋を出た。
涙も出ない。


あっけなく。
突然に。
終わってしまった。


9月半ばのことでした。




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