Bluebird~恋と愛のちがいについて~

自分の恋愛やセックスを振り返って整理していこうと思います♡

二十一歳 志賀さん(7)

タクオの電話に出て、声が聞きたかった。

でも、出られなかった。




私は安定剤を飲んで眠った。

志賀さんが怖かった訳じゃない。

その状況が怖かっただけだ。





申し訳ないことをしてしまった。





志賀さんは窓口にやって来て


「昨日はごめん。大丈夫か?」


と言ってくれたけれど、彼は何も悪くなかった。


「びっくりしただけだから、気にしないで下さい。」


と伝える。


通帳にはメモが挟まれていて


「今日、会える?」


と書いてあった。


私は頷いた。






ホームセンターの駐車場に着くと、志賀さんが待っていてくれた。

助手席に座る。


「昨日はありがとうございました。」


と伝えた。


S「何が?」


R「送ってくれたことと、ジョッキを倒してくれたこと。」


S「あぁ、あれな。キスされたくなくて必死やった。」


と笑っていた。


S「Nはルル狙いやったし・・・絶対、連絡くるで。」


と言う。





朝起きるとポケベルにNさんからデートの誘いが入っていたことは黙っていた。

ついでに他の二人からも入っていた。

どうせ断るのだ。

言う必要はないと思った。





私が帰った後に


「煙草を買ってくる。」


と言って志賀さんが戻らなかったことに関しては.女性陣内で当然の如く疑惑が生じていた。

私は店を出て以降は志賀さんに会っていない、と嘘をついた。


何もかも全て正直に話すほどの仲ではない。





私が黙っていると、運転している志賀さんが私の手を取って自分の太股の上に置き、掌を重ねた。



S「何かあったんか?」


R「何が?」


S「いや、あんなに怯えてたから。」


R「私、小さい頃から中途半端に高い所と後ろに立たれるのが苦手なんですよ。マジで。」


ちょっとふざけながら言った私に


「ほんまにそれだけ?」


と心配そうに聞いてくれた。


「ほんまにそれだけやで。」


私は志賀さんを見て笑った。

笑わなければ・・・そう思っていた。



「なぁ、ホテル行く?」


志賀さんに聞かれる。


「行かない。」


私は前を見て答えた。

昨日あれだけお世話になっておいて、酷い女だと自分でも思っていた。


「じゃあ、俺んち来る?」


そう言われて


「えっ?ヤだよ。何で彼氏でもない人の実家に行かなきゃならないのか訳分からない。」


と速攻答えた。

頭おかしいんじゃない?くらいの勢いだった。


志賀さんが笑う。



「俺、1人暮らしやで。」



私は驚いて志賀さんを見た。



そう言われて気づいたことがある。

私は志賀さんのことをあまり知らない。

勝手に実家暮らしだと思っていた。

昨日までどこの高校を出て、どこの大学に通っていたかも知らなかった。

だから、阪大卒だと聞いて驚いた。




「ルルはさ、俺のこと何にも聞かへんから。」


ちょっと淋しそうに言われて、困ってしまう。



私は相手に対して「何をどのようにどこまで聞いて良いのか?」が分からないのだ。

自分が知りたいことが明確にあれば、勿論聞く。でも、そうでなければ聞かないことも多い。

特に異性に対しては「相手に気を持たすような素振りはしない」ように気をつけていた。

志賀さん以外は。

志賀さんにはそれがうまく出来ない。




「どうすんな?俺んち行くで。」


静かに言われて頷いた。



思っていたよりもずっと志賀さんの家は凄かった。

持ちビルだと言うそこは街のど真ん中にあり、一階がショールームになっていた。

流石、ボンボンだ。

女子行員がギラギラと彼を狙う気持ちが分からなくもなかった。


七階建てのビルの最上階が志賀さんの部屋だった。

ビル自体は築年数が結構いってそうだったが、部屋はリフォーム済みでとても広く綺麗だった。

祖母が持っていたビルを引き継いだと話していた。


3LDKあるのに、広いリビングをワンルームのように使っていた。

ベッドも仕事机もそこにあった。

大きな窓と白とブルーを基調とした部屋は清潔感があり、適度に整えられていて居心地が良さそうだった。



「他の部屋は使わないの?」


と聞くと


「1人暮らしなら、ここで充分やから。」


と志賀さんは当たり前のように答えた。


ベッド横にある出窓には、オッドアイの白猫の写真立てが飾ってあった。水の入った小さなグラスがその前に置いてある。

先日虹の橋を渡った子だと分かる。



R「綺麗な子やね。」


S「うん。」


R「名前は?」


S「みー子。」


R「えっ?」


S「何?」


R「何の捻りも無くてびっくりした。」


S「何や、それ。じゃあ、何て名前ならえぇねん。」


R「エリザベス・・・」


志賀さんは声を立てて笑っていた。





ココアを作って出してくれた。 

本当はコーヒーよりもココアが好きだと言う。

好きなだけあって、彼が作ったココアはとても美味しかった。

身体が温まる。



志賀さんはソファーに座っていた。

その前の床に座った私を後ろから抱き締めて来た。


「今日はしないよ。」


そう言うと


「部屋まで来といて?」


と聞いて来る。


R「うん。」


S「ほんまに変わってるな。」


R「・・・」


S「この前は優しかったのに。」


R「それとこれとは別。」


顎を掴まれて後ろを向かされると、唇を吸ってくる。

甘いココアの味がした。

舌を絡めるとツインニットの上から優しく胸をまさぐられ、私のスイッチが入りそうになった。


膣が熱を帯びてくる。


S「しよ。」


R「イヤ・・・」


私の声は掠れていた。


横抱きに持ち上げられて、ボンッとベッドに下ろされる。

スーツのジャケットを脱いでネクタイを弛めながら、志賀さんは私にキスをした。



ゾクゾクしていた。



カーディガンのパールのボタンを外しながら、耳たぶを吸われると吐息が漏れた。


ニットを脱がされる。

志賀さんは自分のワイシャツを脱いで床に投げた。


ゆっくりと首筋から鎖骨を唇と舌で愛撫する。

乳房をブラの上から揉まれる。


「ルルの下着って、いつもエロいな。」


囁かれて、愛液がショーツを濡らすのが分かった。

ブラを外されると私の乳首は勃っていた。



私の顔を見ながら、舌を出して舐められると呼吸が浅く早くなってしまう。

脇腹を撫でられて身体をくねらせてしまった。


うつ伏せにされ、音を立てながら私の身体に舌を這わせて来る。

スカートのジッパーを下ろされ、パンストを破らないように丁寧に脱がしてくれた。


腰に吸い付かれてショーツの上からお尻を撫でられると、背中がゾワゾワとした感覚に包まれる。

膣口がヒクヒクと動き始めた。



腰を持ち上げられて、ショーツを脱がされるとお尻を志賀さんの舌が這う。


シャワーを浴びてないことが気になって


「やめて。」


と言いながら逃げた。


S「何で?」


R「シャワー浴びてないからヤダ。」


S「何や、そんなことか。」


R「汚いし、臭いやん。」


S「ルルのは臭くないで。甘い匂いと味がする。言われたことない?」


R「・・・」


S「あるんやな。大丈夫や。」


志賀さんに抱き寄せられ、ショーツを脱がされる。

ショーツには丸いシミが出来ていた。


そのままクンニされる。

多分志賀さんの頭の良さなのだろう。

たった2回のセックスで私がどうすれば気持ち良くなるのかを理解していた。


クリトリスは捲らずに舌で優しく舐めてくれる。勃起したクリトリスに押し付けるような温かい舌の動きが気持ち良くて、膣に指を引っ掛けるように入れられると私は腰を浮かせてイッてしまった。


恥ずかしかった。


志賀さんがズボンと下着を脱ぐとキスをしてきた。

勃起したぺニスに私の手を導く。

キスをしながら、上下にしごくと吐息を漏らした。


初めての時、美味しくなさそうだと思ったぺニスも見慣れてしまえばそんなことはなかった。


唾液を塗りつけるように乳首を転がしながら、ぺニスをしごくと志賀さんは身体をピクンと動かす。


でも、喘ぎ声は上げなかった。

乳首を愛撫しながら


「声出さないの?」


と聞いてみた。


「うん・・・ルルが声出さへんのに俺が出してたら変やん。」


と言う。


「それに、声出さなくても気持ちいいことに気づいたから。」



理由が可愛すぎて、私は笑ってしまった。

笑いながらキスをした。

面白い人だと思った。



声問題が解消され、感謝の気持ちを込めてフェラチオをした。

コンドームを受け取って付けると、もう一度口に含んでぺニスを濡らす。

ソッと自分でヴァギナに触れて濡れ具合を確認した。

指先がヌルリと滑る。

十分に濡れていた。



志賀さんの上になってぺニスを掴んで腰を下ろしていく。

志賀さんとした中で一番気持ちいい。

抱き合ってそのまま長いキスをした。

彼の上半身に舌を這わせて乳首をしつこく愛撫する。

指先で背中を撫でてくれると気持ち良さで小さく喘いでしまう。


「ルル、好きや。」


志賀さんは何度もそう言ってくれた。


ゆっくりと腰をくねらすように動く。

志賀さんの陰毛を私の愛液が濡らしていく。クリトリスに当たると身体が震えた。


「イキそうになったら教えて。」


そう言うと志賀さんが頷く。

彼がイキそうになったら、私はぺニスを抜いてキスをした。

落ち着いた頃にまた入れて動くことを繰り返す。



トキ程ではなかったけれど、志賀さんも挿入時間が短くて私には物足りなかった。

イケなくて逆に欲求不満になってしまう。



志賀さんの腕を引いて座位で抱き合うと唇を重ねた。

志賀さんの舌が私の歯茎を撫でて唇を吸う。

舌を出して絡めると唾液が恥骨に落ちて陰部に垂れていく。



「ルルはスケベやな。」



そんなことを言われると子宮がキュンと疼く。

ぺニスを締め付けるように膣壁が動き出す

と内腿が震え始めて、イキそうになる。



「イキそう・・・そのまま動いて。」



しがみつくと私のお尻を掴んでペースを変えずに突いてくる。

志賀さんの乱れた呼吸が耳許で聞こえ、苦しそうに


「もう我慢できない。」


と囁かれ、私も静かにイッてしまった。


私の額に滲んだ汗を指先で拭いながら、志賀さんが


「やっとイッたな。」


と笑う。

顔を寄せてキスをした。


「俺、めっちゃ気持ちよかった。」


肩で息をしながら、志賀さんは満足そうだった。

私も満たされていた。





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