Bluebird~恋と愛のちがいについて~

自分の恋愛やセックスを振り返って整理していこうと思います♡

二十一歳 南口(6)

目が覚めると隣でタクオが寝息を立てていた。

頭が痛くて、ほんのり気持ち悪かった。

昨日のワインのせいだろう。


「これが二日酔いというやつか。」


そんなふうに考えながら、目を閉じた。

次に目が覚めると6時過ぎだった。

タクオはもう起きていた。


「おはよう」


そう言ってソファーに横になり、小さく丸まった。

気持ち悪さは治まっていたが、頭が重かった。


「頭痛い。」


そう言うと、私のおでこにタクオの手のひらを当てられる。


「ちょっと熱あるかも。」


そう言われた。

ベッドサイドにジャスミンの体温計があったことを思い出して、計ってみる。

37.6度だった。


私の平熱は低い。

35度から35.5度の間だ。

それを考えると結構高めの熱が出ていた。


「お粥炊いてるから、食べたら薬飲んで。」


そう言われた。

タクオがジャスミンの薬箱を探し始める。


口の中の痛み用にと病院で処方された鎮痛剤を持っていることを思い出した。


「タクオ、自分の鎮痛剤があるよ。」


そう言って旅行鞄から薬の入ったポーチを出した。


お粥が冷めるまでタオルケットにくるまり、タクオに膝枕をしてもらってウトウトと眠った。

安定剤を飲んでいたけれど、一時間程眠ったら目が覚めてしまう。そこからは全く眠れなくなっていた。

昨日の夜はタクオのおかげで眠れたが、眠くて仕方なかった。


タクオが作ってくれた冷めたお粥を食べて薬を飲むと、私はまた眠ってしまった。

久しぶりにきちんとした食事を口にして、お腹も満たされていた。





起きたら、スッキリしていた。

熱も下がり、大きな伸びをするとタクオが笑っていた。



「猫みたいだな。」



そう言われて私も笑った。

何日かぶりに笑ったことに気づく。


タクオの首に手を回して抱きつくと、背中を優しく撫でてくれた。









鏡に映った私の顔の腫れは最初に比べるとかなりマシになっていた。

時計を見ると11時だった。


「ジャスミン、何時に帰ってくるのかな?」


私が聞くと


「明日の朝まで帰って来ないよ。」


とタクオは言った。


「どうして?」


驚いて聞き返すと


「どうしても。」


そう言って私にキスをした。






そのままベッドに促され、抱き合ったまま背中を撫でられる。




「イヤだったら言って。」




私を寝かせてパジャマのボタンを外そうとする。




「イヤだ。」




そう言うと、タクオは困ったような顔をして私にキスをした。

何度も優しく唇を重ねては軽く吸って離す。




「ルル、しようよ。じゃないと前に進めない。大丈夫だから。」




そう言って私の頬を撫でる。

涙がこめかみを伝って髪を濡らす。

タクオの唇がそれを吸いとっていく。



「ルル、愛してるよ。」


タクオが耳元で囁いた。





そういうことか。



タクオを呼んだ理由。



ジャスミンは私の精神状態を心配したのだ。

タクオなら私を受け止めてくれるだろう、そう考えて彼を呼んだのだ。







「大丈夫。」





タクオは何度も繰り返しながら、私を抱いた。

打撲の痕を手のひらで優しく撫でていく。

指の跡がついた乳房に優しく舌を這わせてキスをする。

私の右手に手を重ねて指を絡めると強く握ってくれた。


目を閉じると身体が硬直する。

私の身体に力が入ると、キスしては


「ちゃんと俺を見て。」


と囁く。


段々と身体の力が抜けていく。

タクオを見つめて、この時間だけに集中しようと努める。





乳首を吸うタクオと目が合う。

首筋を指先で撫でられて、吐息が漏れる。

脇腹を撫でられて身体をくねらすと、内腿を手のひらでまさぐられ、そのまま割れ目にタクオの指が届く。

割れ目を広げられても指が滑らない。



私は全く濡れてなかった。



「怖かったね。もう大丈夫だよ。」



そう言うとタクオは私を抱き締めた。




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